SW-TPM Recmmendation Ver.4

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■まずChelleさん特集

いま一押しの作家さんかもしれない(つーてもTPMの更新はとまってるが。ざんねーん。)

まずギャグネタから。

I don't believe you.
翻訳してみました。超おかしくも可愛い話です。私こういうの趣味なんですけど…変ですか〜?別に変といわれてもぜーんぜん構わないが。まあ短いので、私ので読んで「おもしれー」と思ったら原作当たって下さい。

Oral Stimulation Level One.
オビがテンプルで、ジュニア・パダワンたちにいわくつきの講義をする羽目に。そのテーマは「口腔を使用した意思の表明法」。要するに「キスにもレベルがあり…」からスタートするわけです。友達同士のキス、外交でのキス、異性に対してのキス、同性に対してのキス、やや親密な関係になりそうな場合のキス、恋人同士のキス…と講義するんですが、そこに手を上げる生徒A。「実地で見ないと判りません。」
ここに現れるはクワイ=ガン!当然だ。(ちなみにこの話のクワイはかっこいいです。全部が全部「I dont beleive you」なクワイではありません。話によってクワイの性格違います)。
「よければ手伝おうか、パダワン?」なんつーて、講義室のど真ん中で実演してみせるサービスぶり。当然相手はオビだ。生徒たち大喜び。オビ=ワンは魂抜けてます。そりゃそうだ。
まあ、この話はシリーズなんで、だんだんきわどくなっちゃいます。でも私は第一話が一番好きなんで。もっとスラッシーなのが読みたい方は、第三話から、もうこれは・・・つーレベルになるんで、どぞ読んでください。ちなみに第一話ではこの二人はプラトニックです。


さて以下はしんみり系。

Reflections。短いので全文を掲載。(だって4KBなんだもん!)
 
 ***

Qui-Gon leaned against the wall, staring out into the night. His eyes were inevitably drawn back to the naked boy, young man, he corrected himself, sleeping in his bed.

Watching Obi-Wan's chest rise and fall he could almost feel the sweet breath against his skin. He could almost feel his padawan's touch, gentle and tender.

He had never liked to be touched gently. He had always preferred strong hands touching him roughly. Obi-Wan's hands were strong, but they were tempered by innocence, and, he supposed, his padawan's gentle nature. He had always preferred equal partners, men, and occasionally women, who matched him in strength, challenged him for dominance. For Qui-Gon sex was a competition.

Until Obi-Wan

One evening of dancing, a kiss which had surprised him as much as it had Obi-Wan and he'd surrendered. He may have initiated the relationship, but Obi-Wan controlled it. He wondered if his apprentice realized. Probably.

Obi-Wan turned over and reached for him sleepily. Finding Qui-Gon gone he opened his eyes. "Master," he reached out, "come back to bed."

Qui-Gon obeyed.

*** く〜!最後のわずか二単語がかっこいいいいいいい〜〜〜!
昔自分も字を書いていたから、彼女の上手さにはまったく嫉妬を覚えます。これは訳せないよなあ。英語ならではだ。彼女のSW最後の作品です。「ちょっとノスタルジックな気分のとき書いた」そうです。なるほど。

■Answers

これも良い話。でもすごいNC−17。
TPMでオビをカウンシルの面前で拒否したことを後悔しているクワイ、「どうすれば許してもらえるだろう」ってくよくよ悩んでるんだけど、瞑想しても答えが見つからない。そのかわり、瞑想するたびに思い出すのが、オビが初めてクワイに「I love you.」と告白した日のこと。そのシーン。

I sense him pacing outside of my quarters. I sit on the floor, pretending to meditate, but really I am waiting, hoping he'll find the courage to open the door.

My heart leaps at the knock.

*Come in, Padawan.*

こっからは、まあ、オビがクワイに勇気を出して告白して、二人は上手くいって…ということなんですが、そしてクワイ=ガンの意識は現在に戻ります。そして反省するクワイ。

I thought back to the image of Obi-Wan dropping to his knees in front of me. He had been willing to risk rejection, to risk the humiliation of exposing his heart only to be refused. How could I be any less brave?

I rose and went to his quarters. Standing outside of the door, I suddenly hesitated. I started to pace. Realizing what I was doing, I stopped and knocked softly on his door.

"Come in, Master."

The door slid open to reveal Obi-Wan seated on the floor, legs crossed. I dropped to my knees in front of him.

いやはや良い師弟だ。やっぱ時にはマスターもパダワンにひざまずかにゃならんよ。謙虚さって大事よね。

■Hope, because it is the one thing no one has found a way to kill
■Silence
■At long last

三部作です。名作。私はTorchさんの「Christerlize]と同じくらいレベル高いと思う。もうちょっと政治的だけど。(だから余計好みなのか?)
第一部の「Hope」が一番好きかな。ぶち切れるクワイ=ガンが人間的で好きだ。


The reward by KatBear

面白かった(笑)
クワイ=ガンがすげークワイらしくて間抜けで、私はこういう人は好きだなーと思った。

バントの命名式に出席するのを楽しみにしていたオビ=ワンと、のほほん親父のクワイのペアに、またも出張命令がくる。可愛いパダワンの幸福のため、必死でカウンシルに掛け合って休暇をもぎ取った代わりに、クワイは一人で、超・険悪な惑星での「投票用紙を集計する」というお仕事につかねばならなくなった(仕事が地味でダサいところが最高だ)。

しかもこの星ではフォース感応力を持つジェダイが迫害視されてるため、外出するときは首輪をつけてフォースから遮断されなきゃならない、つー「大歓迎」。

しかし。それもこれも可愛い弟子の幸福と休暇のためだと、ゲロゲロしながら耐えてしのんで票を数える(笑)クワイ。さあ、陰気な仕事もまあなんとか終わって、一ヶ月ぶりにるんるんしながら帰宅すると・・・という、話はシンプルですが、その苦労振りは笑えます。やー、まじめに働いているクワイって珍しいので、非常にステキでした。警備隊長や宇宙船船長とのオヤジな会話もクール。このクワイは私の「理想の男」に近いな。

■what dreams may come

ヤベエ、名前忘れた。まあMaster&Apprenticeで検索してくれれば一発で出るんで。

さて、これはさっきと打って変わって「哲学」です。全くスラッシュなし(あ、面白くねえと思ったな?)。まあね、面白い人には面白いでしょうが玄人受けなのは間違いないっす。純粋な意味でのAngst(不安)。これまでに懐疑主義に陥ったことがあったり、鬱になったり、さもなくば実「存の危機」に立たされた、なんつー不幸な経験をお持ちの方には、このストーリーのクワイ=ガンに共鳴することができるはず。(私はできた。自慢じゃないが精神的危機は総舐めした人生だぜ!)

でも逆に、私は全く世の中の真理(とされているもの)を疑ったこともないし、自分は社会に有益な人材で、私が生きていることには意味があると心から思い、そんなことで頭を悩ませる人を見かけても淡い軽蔑と憐れみしか感じませんという方には、まったくこの話は無意味な呟きにしか聞こえない。(なんで当てはまったあなたは、絶対に読まないほうが良い。つか読んでもいいけどつまらんだろうな。)

あらすじは単純。過労でバーンアウトしかけたクワイ=ガンは休暇を申請する。どうもマスターの様子が変だと思っているオビは、ついてこなくてもいいといわれるんだが無理についていく。
辺鄙な星でキャンプしながら、むちゃくちゃ修行するクワイ=ガンに一体どうしちゃったんだろうと思っているオビ。クワイ=ガンは完全にシールドを上げてしまって、オビに全く関心を向けようともしない。

まあここらへんで(心当たりのある方は)クワイの状況は判るでしょ。クワイ=ガンの精神世界がバランスを崩すと同時にフォースとの交感も途絶えがちになり、クワイ=ガンの肉体も精神と共に「 Void(虚無)」に消滅していこうとします。

結局ある意味でオビ=ワンが「フォースと一体化=無化」するのを止めてくれるので、クワイは精神の危機を乗り越え、病から回復しましたというお話なんですが、その間のクワイが見る夢のリアルさと言うと、ちょっとこれはそこらにあるスラッシュ・ストーリーじゃないです。多分この書き手さん自身が鬱病の経験者か、でなきゃ心理学畑に興味を持つ学生さんだと思う。それともその両方の可能性が一番高いかな??

とにかく、「このネタでいくなら、頼むから甘甘ラブストーリーにだけはならないでくれよ〜!」という私の願いは見事に達成され、最後までタイトにまとめてくれます。私はとても面白かった。
修行僧のようなクワイ=ガンと、師匠をその欠点を含めて尊敬する小坊主(つっても22歳だが)のオビ=ワンっていう感じで、オビが必死でフォースに「おうフォース、お願いです、マスターを連れていかないでください、僕を身代わりにしてください」と半狂乱に祈ってる姿を、「なんだか一生懸命祈っているが、それが運命なら仕方がないではないか」みたいに淡々と眺めている精神離脱したクワイ(既にクワイの自我も消滅しかけてるんで、眠っている男を抱きしめて泣いてる男がオビ=ワンだとも思い出せない)のシーンとかは、なるほどなあと思わせるくらい「虚無」をよく表現してると思いました。

だからこれは「虚無」が主役の小説であって、クワオビでもおびくわでもスターウォーズでもないんですねー、いま判ったが。
自分の能力やジェダイ・オーダー、さらにはフォース自体さえ疑い始めたクワイ=ガンの姿は、そのままパラレルに、自分の能力や自分が生涯をかけて貢献してきた会社組織、そして自分はがんばって働いてきたけど、それが「いいこと」だと思って生きてきたけど、本当にそうだったんだろうか?と疑い始めてしまったエリート中堅社員のぶつかる虚無感と同じなわけです。いろいろヤマも谷もあったけれど、一見すれば成功した人生を歩んできた4,50代、それなりの問題をほとんど超えて、後は自分のことだとふと振り返ってみたとき、「人生の意味って何だよ」という「究極の問」にぶつかってしまったときによく見られる精神の危機。

日本の場合では、子供がある程度独立し、マイホームも買い、会社でもそこそこの地位について何も問題はなく見られるような、大企業の部課長クラスがよくのこデプレッションに直面するらしーね。あとは定年退職したばっかりの「仕事一筋」タイプのおじさん(おばさんでもいいけど)。

結局、二人の関係は劇的に変わると言うわけには行かないですが(そこがまたこの話のリアリティの深さよ、)それでもクワイ=ガンは次第に自分の無力を受け入れると同時に、オビ=ワンの自主性をも自然に受け入れる心構えが生まれています。なかなかいい話だった。つか精神分析のテキストに出てきそうな話だ。うーむ。

■Silent legacy

これも作者さん忘れた。いかんな。えー、これはヴァンパイア・ストーリーで完全AU。いきなりオビ=ワンが「死んで」一週間のテンプルの食堂から。

さて、クワイ=ガンはオビが死んだとは信じられない。ボンドは確かに、突然消滅しちまって、つまりは彼の死を告げているんだけど、でも、死体を見ない限りは信じられないからね。

ではオビはどうなってるか? 街中で吸血鬼に捕まって吸血鬼にさせられてしまい、テンプルにはもう戻れないと、街の下層のゴミタメで鼠を食って生きてます(笑)。でも人の血が吸いたくてたまらん苦しむ。いやはや気の毒。

結局クワイ=ガンがオビを発見して寺に連れ帰り、二人で吸血鬼+ジェダイになるという解決法で今後どうなるんだ?つーとこでとりあえず話は終わりますが、この話、何が面白いって、「吸血鬼が見ている世界」。それを細かく描写してくれるところ。

異様に感覚が鋭敏なのが吸血鬼らしくて、(私はアン・ライスちゃんと読んでないのでよく判らないが、彼女の世界の吸血鬼を借りてきていると作者さんは言っています)たとえばオビ=ワンが無意識にクワイに思念を送ってるんだけど、それが彼にとって美しいと思えるものなのね。それがさ、例えば水溜りに落ちた滴が作る王冠の縁、あれってコマ落としで見るとプリズム反射のせいで虹色に見えるんですが(もちろん常人の目には早すぎて知覚出来ない)、それが見えるようになったオビは無意識にマスターに「きれいでしょう」みたいな感じで思念を送っていた。クワイは時々それをキャッチしてしまう。で、誰が送ってきてる思念なのか判らんけど、ともかく音楽のようなものが聞こえたり、ズン、ズン、ていう煩い振動が聞こえたり(それがメイスの鼓動だったりしてびっくりするんだが)異様な風景が見えたりして、食堂のど真ん中で「飛んで」、つまり外界に全く反応しない状態になってしまう。どっかおかしいと皆わかってるけど、原因は不明。そりゃそうだ吸血鬼からのメッセージを受け取っているからなんですとは誰にもわからんわな。

まあなんかそういうところが面白い話です。
でも、あたしがオビ=ワンだったら、すぐテンプルに帰ってマスターに善後策を相談するような気がするんだよね。そこらへんの根本の疑問が湧いてくるので、そう言う意味で評価は下がりますな。描写は面白いんだけどね。ストーリーがねえ…(誉めてんだか貶してるんだか)

■Only Light

うーむむ。いろんな意味で面白かった作品、と言えるでしょう。AU。
ただし、スターウォーズのスラッシュとして面白かったと言うよりは、中世魔女裁判をSW世界に移してみるとこんな感じになるんですね〜、なるほど〜、と言う意味で、そして非西洋人である自分がそう言う世界の話を読むと必ず感じる違和感など取り混ぜて、気軽な分析が出来て面白かった。

粗筋。

成長してマスターとなったアナキン、図書館で仕事中、あるデータを発見する。「ジン/ケノービ事件ファイル」(X−ファイルか?)。おおっ?!と思い、仕事をうっちゃって読み始めるアナキン。なんとそこには驚くべき真実が――――!という臨場感迫る書き出しでスタートするこの物語。

実はアナキンはジェダイ寺院に到着したとき、クワイに、「すまないが、お前の訓練はできなくなった。だがちゃんと他のマスターがついてくれることになったから、きっといいジェダイになるんだよ」と言葉を交わしたのが最後、クワイとオビに一度も会えなかった。亡くなったのか追放されたのか、誰もその話題を避けるので理由はわからないながら、最後の時にオビ=ワンの目に浮かんでいた涙やクワイの声から、きっとよほど恐ろしいことがあったに違いない、と想像するのが関の山。しかし今、彼の目の前にその真実の扉が開かれる!

―――ちなみに、ここまで読んでお分かりのように、これはすげーAUです。なんたってアナキンのマスターがザナトスだってんだから、これほどAUなのはないだろう。しかも結構いい人だった。ほんとは処分しなきゃならなかったこの裁判記録を意図的に残しておいたのはマスター・ザナトス(クワイに育てられ、立派なジェダイになっていた。おかげでクワイには同情的(!)。いやはやほんもののザナトスならオビと火刑に処せられるクワイの姿なんて、隠し撮りしてでも保存しておきたかったに違いない。で毎朝「お目覚」に再生するの。)

さて裁判の結果、火刑による死刑と宣告された二人は、互いに衆目の面前でソウル=ボンド宣言をし、一晩考え直す時間を与えられたもののその時間を使って逃げるでもなく抵抗するでもなく、ただ最初で最後のえっちをして、従容と火刑に処せられてしまったのでした。

ここまできて、誰この人!私の知ってるクワイ=ガンじゃねえよー!と叫びたくなるあなた、そのお気持ちはよーくわかります。私だってそう思った。私のクワイ=ガンならジェダイ寺院が何を叫ぼうと怒鳴ろうと、ライトセイバーをひったくって、ぐずるオビ=ワンを蹴倒してでも拉致って逃げます。つか最初からコルサントへは戻らずに、可愛い弟子〔今は愛人〕のオビと銀河を旅する元ジェダイの海賊かなんかになって、一種ハン=ソロみたいになってたんじゃないだろうか。結構たのしいだろうと思うけどね、そういう話でも。(絶対50KBじゃ終わらないが)

まあ、そういうわけで皆さんの怒りというか憤慨というか疑問というかがフツフツと沸き起こってくるであろうなあ、というののは判ります。わかりますがしかし、でも、この話はSWじゃないんです。

そう、SWじゃないの。

このクワイ=ガンは、あなたや私の知ってるクワイ=ガンじゃないし、このジェダイ・オーダーもあのジェダイ・オーダーじゃないんです。だってこれは、SWの場を借りた「中世暗黒時代のゴシック・スペイン風魔女狩り裁判の焼き直し」なんですから。

そう。あの「暗黒の中世」と呼ばれる時代ですよ。映画『薔薇の名前』のあのおどろおどろしさ、見た人の記憶にはなんともいえずじと〜っと一週間は精神の底に残るであろう、あの黴臭さ。陰気さ。古臭さ。人間を縛り付ける封建制。まさにあれ、あれなんです。

ちなみにこの世界での「禁止事項」は「パダワンとマスター間の性的関係」で、それに違反したら処罰は「火刑」(中世の「身分逸脱行為全般」を禁止事項にし、違反したら破門か火刑というのにそっくり)、カウンシルはスパイを放って監視の目を光らせ、ジェダイ内の秘密裁判で即日処刑を宣告する荒業。まさにスペインの魔女狩り裁判!

ちょっとテイストが現代風なのは、映画「JFK」みたいな裁判シーンで被告側弁護人として立ち上がるオビ=ワンの鮮烈な啖呵のみ。(ここはマジかっこよかった。惚れる)全編通して泣かせるシーンは、ザナトスが火刑部屋に数日後、一つの石ころだけが融けずに残っている。触れてみた瞬間、二人の断絶魔の叫びがどばっと溢れるんですが、それが、

burnhotpainbadscorchwithermeltcrackfadebutloveiseternal.

というゾッとしちゃう一行。でけっきょくザナトスはこの石をナブーの大地にそっとおいてくるのですが、そのときの彼の感想が、

A fitting end, I thought, for those whose only crime was love and in whom I could see only light. (愛ゆえに罪とされ、それ以外のいかなる過ちも犯さなかったあの人達に、この大地ならふさわしいだろう。)

というものなわけ。
(ここでタイトルの「Only LIGHT」をめっちゃ意訳してまったんですがかんべん。これをまんま訳せば「義のみ」でいーんですが、そうすると高校で倫理を選択してるかルターかペテロの「信仰義認説」の意味がわかってる人にしか意味不明になっちゃうからさ。)

しかしそれが判ればこの話、一粒で二度三度美味しいとはこのことになります。

というのも、クワイとオビが死んじゃって、その裁判記録を発掘したアナキンが「そーだったのか〜〜!ショック〜〜〜!」で終わらないからなんだな。

エピローグででてくるのがなんと、アナキンの元パダワン、ソロ(!)と、ソロが出張先で仲良くなったというパダワンのルーク(!!)なんですね。そんで二人の間に交わされる意味深なまなざしを見て、あ、この二人は次のオビとクワイなんだと悟るアナキン。そしてあのような悲劇はもはや繰り返されてはならない、私の時代でジェダイは変わるのだ、と深く固く決意したアナキンは、とっさに二人にそのデータを読むように薦めるのでした――――で終わり。

そう。

西洋史か倫理を高校時代に選択したあなたはもうお気づきのように、つまりがこれは、「宗教改革が行われる以前」もしくは「ルネサンス前夜」の、SW/ジェダイ寺院(ジェダイ寺院批判と言ってもいいだろう)なんですよ。

これを「トリスタンとイゾルデ」を涙なしでは読めない、っていう熱いハートの人々の好きな純愛騎士道物語にしてもいいけど、それじゃあこの作者さんが(多分意図的にやってる)パロディ精神を見落としてしまうことになるんじゃないだろうか。もともと本家のSWだって北欧神話だの中世騎士道だののごった煮/焼き直しだもんね。ともかく、仕事柄、西洋史も西洋古典文学も文化人類学も齧った(だけの)身としては、非常にうまく短い物語の間にこれらの要素をぶち込んでいる作者さんのチャレンジ精神に感心したのでした。中世魔女裁判パロディ・SW版。まあ読んで損はないです。

the mighty Quinn

これも名前わかんねーな。まいっか。

アメリカだよな〜!という話。「8ミリ」(シューマッカー監督の売れなかったが佳作作品。ホアキン・フェニックスがキュートだ。)つー映画を見たことがある方はこの業界の胡散臭さを思い浮かべられてより楽しいかもしれません。
完全AU。クインというポルノ・スターとベンジャミンという私立探偵のお話なんですが、上手くまとまってます。ストーリー転回は早い早い。うまいなあ。
推理ものですから人物造詣もあっさりしたものなんですが、話をよくまとめるためにはそれが当然という印象で、浅すぎるという気はしません。それどころか典型的な推理小説の雰囲気を出しているので凄いなあと思わされるくらい。まあ面白かったです。

■Revealing Yourself To The Sith by by Mercutio (mercutio@europa.com)

激笑える。どうぞ読んで笑ってくれ!

LA在住のSWスラッシャーの女の子が、目が覚めてみたらSW世界の、しかもダース・モールの宇宙船の中に飛んでいた、つー出だし。「キャ〜ほんもののダース・モールだ〜〜〜触っちゃった〜〜〜!!みんなに自慢しちゃおおおお〜〜〜!(はあと)」のノリが、最高受けます。で、その後の彼女はダースモールを救うため、どしどしTPMを書き換えていきます。クワイは死なないし、パルピーは殺されるし、めでたしめでたし。

彼女の暴言がいい。(例:クワイへ「これはあんたのアホな口癖の、"何事もフォースのお導き”ってレベルの話じゃないの!あんたは話を面白くするために死ぬだけなの!そんであんたが死んだらとんでもなくヤバイことになって、何百万という人間が死ぬことになるの!なんでわかんないのよ?!」。オビに=「あんたが今ここでアタシの言うこと疑って、この人(ダースモール)とやりあうのを許したら、あんたの師匠は数分後に死ぬことになんのよ。愛を告白するチャンスは今しかないからやっとくがいいわ」)

で、実はこの話、彼女とダース・モールの仄かな恋の物語なんだよな(笑)いやはや面白いす。

■Re-Entry: Bits and Pieces by Flamethrower (firefly@amireal.com)

面白い!超オススメ。AUです。今一番私が続きを楽しみにしている作家さん。去年の10月に彗星のように現れて、ドバーッと5作発表して、で、その後とまってる(笑)。相当長いから覚悟してください。シリーズものですんで。(彼女はこれ以外書いてないです)

うーと、ミッションで頭部に怪我をしたオビ、高熱で意識が戻らないまま一週間寝たきりになる。その間、急に何もないところに痣が現れたり、ライトセイバーでついたような火傷が現れたり。そして突然切れるクワイとのボンド。フォースを使ってオビの精神世界を垣間見たクワイ、すさまじい悪夢(じゃなくて、もう皆さんお気づきのように、これは「TPM後」のSWカノンなんだが)を見る。

そして突然オビが目を覚まし…と、実は生き返ったオビ、なんとSWを生き抜いて(死んだ)オビ=ワンの生まれ変わり(記憶全部アリ)になっているのです!どひゃー!ですね。でも外見はまんま16歳。でも能力は以前と比べてベラボウに上がっている(そりゃそうだ砂漠で独りで暮らして苦労したんだからさあ)。

このオビが、クワイが生きている(し、テンプルも崩壊してないし、アニーもまだヴェイダーじゃない)ことに直面したときの動揺と希望と喜びと「もしかしてこれはいつもの夢なんじゃないだろうか、目が覚めたら、やっぱり自分はタトイーンの砂漠の寓居に独りっきりで寝ているだけなんじゃないだろうか」っておびえてる姿は痛ましいのなんの。

でもその後パルピーの野望を止めるため、そしてクワイとの幸福のため、オビは一所懸命努力します、アナキンがマジで良い子で、希望がもてるのでは?クワイ師匠は相変わらず目が節穴ですが、やっと5話にして自分がオビを愛していることに気がついたので、まあ許してやろう。(オビ自身がとっくに許してるしな。ケッ)

いや〜続きがどうなるのかマジ知りたいです。

■ Conflicting loyalities by Trudy West

非常にナットク!な話だった。

私はSWの初期ファンだから、なぜにダース・ヴェイダーにオビ=ワンがわざわざ殺されるのか、しかもルークに向ける最後のあの微笑は一体なんなのか、まるでこの爺さん死ぬのが嬉しいみたいやんか…しかも死んでも幽霊(?)になって出てくるし、しかも死んでまで説教するわルークに課題を負わせるわ、一体あなた何なんですかと思っていたのです。(多分みんな思っていただろーが。)

でもこの話を読めば、あの謎のオビ=ワンの微笑の意味も、弟子に裏切られ、しかもその弟子が銀河を破滅させ、さらにジェダイ・テンプルを崩壊させ、しかもその大元の原因が彼自身の師匠のクワイ=ガンが「読み間違った」からだった、という新事実(トリロジーのファンには、エピ2の世界はあらゆる意味で目からウロコだった)を知ってしまうと尚更、いったい何ゆえオビ=ワンは死ぬ間際にかくも鮮やかに笑えたのか、しかもあの飄々と楽しそうに(時には血も涙もなく)ルークを鍛えるジェダイってナニ?という疑問に悶えずにはいられなかったんでした。(嘘)

でもどっこいこの話はかなりAUであるにも関わらず、あの結末に納得のいく説明を付加してくれます。嬉しい。ま、もちろんクワオビなんですが、オビ=ワン・トーチャーものと言っても過言でない辛さ苦しさを乗り越えて、越えてきました四十路坂…そう、都はるみの「夫婦坂」がまさにぴたり!いーいーの〜いいのよ〜〜あなたとふたあありい〜〜冬の木枯らし〜笑顔で耐えりゃ〜春の陽も差すめおとざか〜〜と言う感じです。

ただ言っておきますが、オビ=ワンはオトメです。(そこがちょっとね…。)四十路になるまでなんとバージン(レイプされた経験はあり。しかも相手はアナキン…涙)で、それもこれもアホ(記憶喪失と言え)になったクワイ=ガンに幼い頃から操を立ててしまったから。髪の先までマスターに惚れちゃったんだね、このオビは。だからもうしょうがないわけ。蹴られようと殴られようと踏まれようと顔も名前も忘れられようと、遠くからそっと愛し続ける青ざめた日陰のスミレみたいなオビ=ワンです。
でもってクワイ=ガンは暴れん坊将軍。記憶喪失をいいことにシミと結婚しやがるし.そんでもってオビの面前で「俺は幸せなんだからほうっておいてくれ」と言う始末。いっぺんフォースと一体化して出直せ? まあ後には本人も自分の馬鹿ぶりを深く反省し、オビ=ワンのトラウマ解消に身も心も捧げる素敵なオジサマ化するけどさ。
しかしこのクワイ、私は相当リアムか、もしくはハリソン・フォードっぽいような…いや、こんな彼氏が現れたら、オビみたいなバージン娘はころりと参っちゃうだろーなという感じなんですが、しかしそれにしてもクワイが徹底的に主導権とってるんで、二人の結婚生活では多少ともその権力関係が変化すればいいんだがな〜とかどーでもいい読後感を抱いたりしたのでした。

 

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